概要

1.目的

国際標準となる小児の冠動脈内径の標準曲線をLMS法により作成し、体表面積ごとにZスコアを計算可能にすること。

2.研究デザイン

観察型研究(前方視的コホート研究)

3.対象

下記理由で心臓超音波検査を実施した0歳〜18歳の小児。

 ・器質的機能的心疾患が存在しない患者(機能性心雑音、胸痛、学校検診での心電図異常など)
 ・不明熱の精査として心臓超音波検査をおこなった患者
 ・期外収縮、WPW症候群、QT延長症候群等の不整脈患者
 ・自然閉鎖した心室中隔欠損、動脈管開存、心房中隔欠損、動脈管開存患者
 ・有意な血行動態の異常がない先天性心疾患患者
 ・有意な血行動態の異常がない弁膜症(T°以下の大動脈弁逆流, 僧房弁逆流, 肺動脈弁逆流, 三尖弁逆流,
  流速が2.0m/sec以下の大動脈狭窄, 肺動脈狭窄, 流速が1.5m/sec以下の僧帽弁狭窄, 三尖弁狭窄患者)

4.データ解析方法

収集したデータを冠動脈の各内径を体表面積ごとに16のセルに分割する。体表面積における冠動脈内径の値をBox-Cox 変換により正規分布に変換し、LMS法により、最適モデルの3次スプライン関数により中央値(M)とZスコア+1、+2、−1、−2 の平滑化曲線として求める。

5.登録数と研究期間の予定

・予定登録数:6,400例
・登録期間1年間

6.研究組織

日本川崎病学会 小児冠動脈内径標準値作成小委員会
・委員長
 佐地 勉[東邦大学医療センター大森病院小児科教授]
・研究代表者
 布施 茂登[NTT東日本札幌病院小児科 医長]
・研究事務局
 布施 茂登[NTT東日本札幌病院 小児科]
 小林 徹[群馬大学大学院小児科学分野]
・データセンター
 坂本なほ子[国立成育医療センター研究所成育社会医学研究部成育疫学研究室]
・委員
 新垣義夫、小川俊一 、賀藤 均、小林 徹、坂本なほ子、濱岡建城、布施茂登

・連絡先:連絡はできる限りE-mailでお願いします。

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厚生労働科学研究費補助金 臨床研究・予防・治療技術開発研究事業(H20-臨床研究-一般-008)
「重症川崎病患者に対する免疫グロブリン・ステロイド初期併用投与の効果を検討する前方視的無作為化比較試験」班
厚生労働省科学研究費補助金 難治疾患克服研究事業(H21-難治-一般-039)
「難治性川崎病の治療ガイドライン作成研究」班